いくらで売れる?宗教法人の「借地権」の売却価格を決める計算方法と知っておくべき基準-借地権の売却解説⑥-

「うちの宗教施設が建っている土地の権利は、実際いくらくらいの価値があるのだろう?」「価格はどうやって決まるの?」

前回の記事では、借地権を買い取ってもらうための「3つの具体的なルート」について詳しく解説しました。

連載第6回となる今回は、実際に借地権がいくらで売れるのか、その「売却価格の具体的な計算方法」について見ていきましょう。

お金の計算と聞くと難しく感じるかもしれませんが、国が定めた明確な基準をもとに、大まかな目安を割り出すことができます。

■ 借地権価格の基本的な計算式 ■
一般的な不動産市場において、借地権の売却相場は以下のような数式を使って算出されます。

【計算式】借地権の売却目安額 = その土地の更地評価額 × 借地権割合

ここで重要になるのが「借地権割合(しゃくちけんわりあい)」という言葉です。これは、土地が完全な更地(自分の土地)だった場合の価値に対して、土地を借りる権利(借地権)がどれくらいの割合を占めるかを示したものです。

借地権割合は国税庁が発行している「路線価図(ろせんかづ)」によって地域ごとに細かく定められており、用途地域などに応じて「30%〜90%」の範囲で設定されています(※)。都市部や利便性の高い地域ほど、この割合が高くなる傾向にあります。

(※)参考:国税庁「財産評価基準書路線価図・評価倍率表」
https://www.rosenka.nta.go.jp

【具体的な計算例】
例えば、貴宗教法人が借りている土地が、更地としての評価額が6,000万円の場所にあり、その地域の借地権割合が「60%」に設定されていた場合、売却価格の目安は以下のようになります。

6,000万円(更地評価額) × 60%(借地権割合) = 3,600万円(借地権の売却目安額)

■ 建物がある場合はどうなる?
多くの場合は教会や寺院などの建物が建った状態で売却を検討されるかと思います。その場合、建物の築年数や構造(木造・鉄骨・コンクリートなど)に応じて、建物自体の評価額がプラスして加算されるケースがあります。

ただし、建物の老朽化が著しく進んでいる場合は、建物に対する価値(評価)がつかないことも珍しくありません。その場合は、建物部分の価値はゼロとなり、土地の借地権部分だけが売却の対象となります。

■ 正確な相場を知るために大切なこと
ここで算出される金額はあくまで国が定めた基準による「目安」です。実際の売却価格は、買い手との交渉内容や、地主さんとの間で交わされる契約条件によって上下に変動します。

そのため、実際の市場での相場を多角的に把握しておくことが極めて重要になります。

★ 当協会から宗教者様へのアドバイス
「古い建物が建っているから、うちの土地の権利には価値がないはずだ」と思い込んでしまう宗教者様が非常に多いのですが、上の建物の状態に関わらず、土地の権利(借地権)そのものにはこれだけの大きな財産価値が眠っている可能性があります。

国税庁の路線価図をご自身で調べて計算するのは少しハードルが高いと感じるかもしれません。

「うちの宗教施設の敷地だと、大体いくらくらいになるのか目安を教えてほしい」など気になることがあれば、お気軽に当協会へご相談ください。専門知識を持つスタッフが、地域の基準を調べ、概算の価値を分かりやすくお伝えいたします。(相談無料)
▶ 「一般社団法人 宗教者支援協会」公式LINE:https://lin.ee/jh0t0nR

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