この度、宗教者支援協会は「神具再生プロジェクト」を開始しました。
【神具再生プロジェクトとは】
宗教法人の統合や境内建物の移設などにより、やむを得ず処分されてしまう神具があります。
しかし、それらの神具は、かつて誰かの祈りを支え、長きにわたり信仰の場を見守ってきた、大切な存在です。
私たち一般社団法人宗教者支援協会では、そうした神具のうち再生可能なものについて、洗浄・修繕・丁寧な保管を行い、次なる教会や布教所へと受け継ぐ「神具再生プロジェクト」に取り組んでいます。
これは、単なる「再利用」ではありません。
信仰の道具にもう一度命を吹き込み、再び誰かの祈りに寄り添ってほしい——そんな思いから始まった営みです。
現在は神具を中心に取り組んでおりますが、将来的には仏具にも対応できるよう、宗派を超えたご縁とネットワークを広げていくことを目指しています。
【ご報告｜天理教K分教会 神具一式 無事搬出】
5月16日、天理市内の詰所に一時保管されていた天理教K分教会の神具一式が、無事に搬出されました。
これらの神具は、長年にわたりおつとめの場を見守ってきたものであり、建物の移設にともなって処分の危機に瀕していたものです。
今回の搬出は、神具再生プロジェクトに携わる宗教者の尽力によって実現したもので、1点1点を丁寧に確認しながら、慎重に大阪の作業場へと運ばれました。
今後は、専門家の手によって修繕が施され、しかるべき信仰の場にて、再び役目を果たしていくことになります。
神具には、目には見えない数多くの「思い」が宿っています。
祈りを捧げた方々の記憶、祭儀の中で交わされた感謝、そして教会という場に積み重ねられた年月。
私たちは、それらの思いを丁寧に引き受け、新たなご縁へとつなぐことこそが、自らに課せられた使命であると感じています。
神具が再び息を吹き返すその日まで——。
これからも、信仰と社会のあいだに立ち、宗教者の皆さまに喜んでいただける活動を、地道に、そして誠実に続けてまいります。
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